隠れ脳梗塞と年齢
隠れ脳梗塞は、年齢とともに血栓溶解成分のプラスミンが分泌されなくなることが原因で増えて来ます。
これが意味するのは以下の2つのことです。
【怪我をすると血栓が溶けない】
どういうことかというと、1つ目は怪我に気をつけないといけない、ということです。
怪我をすると出血を止めるために血栓が出来やすくなります。そして、通常ならば怪我が治ったあとにプラスミンが分泌されて血栓が溶けやすい状態になるのですが、加齢とともにプラスミンの分泌量が減ってしまいます。
そうなると血栓を溶かすのに充分な量のプラスミンが分泌されず、溶け切れなかった小さい血栓が脳の血管でつまり、隠れ脳梗塞になってしまう可能性があるのです。
【エコノミー症候群になりやすい】
2つ目は、運動不足によってさらに隠れ脳梗塞になりやすくなってしまう可能性がある、ということです。
エコノミー症候群という言葉を聞いたことがあると思います。長時間同じ姿勢で体の筋肉を動かさないと血栓が出来てしまう症状です。
通常ならば、急に動かずに安静にしていれば時間とともに血栓はプラスミンによって溶けていくのですが、加齢によってプラスミンの分泌量が減るとなかなか溶けません。
そうなると、血栓が血液中に流れ出してしまったとき、脳の細い血管に詰まってしまい隠れ脳梗塞になりやすくなってしまいます。